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預貯金の解約detail

金融機関の預貯金の解約手続について


 相続手続きにおいて必ずと言ってもよいほど、金融機関での被相続人の預貯金の解約手続きは必要となります。

 被相続人にも寄りますが、通常3~5程度の金融機関と取引がある方が多いように思います。

取引が多い方になりますと、10くらいの金融機関と取引がある方もいらっしゃいました。

では、金融機関で被相続人の預貯金の解約をするにはどのような手続きが必要になってくるのか以下より順をおってご説明いたします。

     (金融機関での預貯金の解約の流れ)

 【被相続人と取引があった金融機関へ亡くなったことを電話等で連絡する】
  この連絡をすることで、被相続人の口座は凍結され、相続手続きをしない限りお金を下ろすことはできなくなります。そのため、被相続人の口座から引き落としなどがある場合は注意が必要です。

 【被相続人と取引があった金融機関へ出向き、相続手続きの書類や手続のやり方の説明を受ける】
  相続人が金融機関の窓口まで行き、説明を受けることが一番わかりやすいと思いますが、最近は、郵送のみでのやり取りで相続手続きができる金融機関も増えております。
 また、最寄りに金融機関の窓口がない場合は窓口に出向くことができないため、郵送での相続手続きをせざるを得ないことになります。

 【相続手続きに必要な戸籍等を収集し、相続人全員の実印を揃える】
 相続手続きについてまずはじめにやるべきことは、相続人の特定作業になります。相続人がわからないと書類も作れません。相続人を特定するには被相続人の出生から死亡までの戸籍を集める必要があります。そして、相続人の特定ができたら今度は金融機関からもらった書類に相続人全員が署名をし実印で押印をします。
 出来上がった書類に、集めた戸籍と相続人全員の印鑑証明書を添付して金融機関へ提出することで、被相続人の預貯金の解約ができます。

だいたい、上記のような流れになります。

よって、金融機関との取引が10ある場合、この手続を10回繰り返すことなります。

 また、郵送での手続きの場合、戸籍や印鑑証明書は原本を郵送で金融機関へ送らなければならないため、手続きにかなりの時間がかかります。なぜかというと、戸籍や印鑑証明書を10セット用意することは、お金もかかり大変なので通常は戸籍と印鑑証明書の原本還付手続きを行いますが、当然、原本還付も郵送になるためすぐには還ってこないことで、他の金融機関への手続きができないからです。

 そのため、金融機関ごとにその金融機関指定の書類を10作成するより、全金融機関で使える「遺産分割協議書」を作成し、戸籍の代わりに法定相続証明情報を法務局で作成して、我々専門家は手続きをすることが多いです。

 これらの制度を使うことで、迅速に金融機関での解約手続きができるようになるからです。

 当事務所でもこれらの書類を使って以下のような金融機関にて手続きを行って来ました。

山口銀行
西京銀行
ゆうちょ銀行
西中国信用金庫
山口県協同農業組合(JA山口県)
三菱UFJ銀行
みずほ銀行
りそな銀行
三井住友銀行
広島銀行
福岡銀行
大分銀行
西日本シティー銀行

上記以外にも信用組合系の金融機関や地方の比較的小さな金融機関等でも手続を行っております。